春時雨の別れ

先週末、VOLVO XC90を手放しました。経緯はこちらに書いた通りです。
いざ、別れの朝は、前日までの雨か雪との天気予報とは違い、よく晴れた朝でした。さすがに雪や泥、融雪剤汚れのまま手放すのも忍び難く、生まれて初めて去り行く車の洗車をしました。X5用に購入した、おそらく今回最大の無駄遣いなこれのセットアップもしたかったのもありましたが。

特別なガラスコーティングを施工していたこともあって、XC90の塗装は結構いい状態をキープできたかな、と思います。とはいえ、自分で洗車したのは数えるほど、半年に一度の点検時に、ディーラーさんで洗車いただくほうが頻度が多かったような… 自分の不精さを反省。

買取店にいくまでには、まだ時間もあるので、最後のドライブをXC90でしてみました。
思い返すと、XC60とXC90は県外のディーラーで越境購入したので、定番のチェックコースを走っていなかったな、と。ツイスティで狭い登りの後に、高速コーナーや長めのトンネル、その後の下りなどなど、動力性能やハンドリング、ブレーキ性能を確認できるドライブコースです。

朝晴れていた天気は、このコースに差し掛かるころから雨に、そしてコースの半ばでは大粒の霰が落ちてくるような冬の寒い日に逆戻り。当初決めていた撮影ポイントでは停車できず、チェックコースを後にした次第。

改めて思ったのは、「うん、やっぱりXC90はこういうコースは楽しくないや!」という素直な感想。このコースって昔ルノーアルピーヌターボやAudi S4 Avantでちょっと人には言えない若気の至りな運転をしたときの道だな、と。Dynamicモードにすれば動力性能やアクセルレスポンスにおいて、XC90はこの両者に大きく劣ることはないのですが、正直このコースを少し攻めながら走っても楽しくないんですよね。むしろ苦痛というか。

BMWに乗っていたころは、なぜか毎年スピード超過で反則切符をいただくような輩な走りだったのですが、VOLVOへブランドを変えてからは、この手の切符とは縁のない走りになりました。これはやはり車の持つブランドメッセージに高い親和性でシンクロしてしまうわたしの特性だと思います。うん、いやマジで。

でも、ここ最近、そういうのに違和感を感じていたんですよね。VOLVO的なカーライフでこのままあがっていいのか? みたいな。そう思うと、思い出されたのが3車種乗り継いだBMWのステアリングとブレーキフィール。エンジンパワーは車種によりそれぞれですが、この二つだけは常に共通のフィーリングを感じたものです。

そのフィールの真ん中にあるのは「車のフィードバックが濃い」でした。それこそ路面状況やタイヤの具合はステアリングを通して手に取るようにわかるし、ブレーキの微細な踏み加減でどう止まるかデザインできるし。チェックコースを走ってもXC90からはフィールバックはあまりなくて、ああ、つまらないなぁ、と。

ADASの時代にステアリングフィールが、ブレーキが、エンジンフィールがなんて言っているのもアレなのかもしれませんが、長く車好きであった自分としては、もう一度こういうフィールのある車に乗りたいな、と、選んだのがBMWでありX5なんだと思っています。

チェックコースを抜け、市街地に入ると、空は再び明るくなってきました。まるで山道でいじめられていたXC90の心情にシンクロするように。晴れ間の見える空の下、コース近くの駐車場で最後の記念撮影を。うんうん、Touitが一番好みだなw というオチです。







上の3枚がXperia PRO-Iの50mm、下の3枚がTouitです。車を撮るのに24mmやら28mm(GR III)はやはりパースがきつくて好みではないです。こういう記念撮影であればXperia PRO-Iの50mmは十分じゃないかなぁ、と。TouitというかX-S10はやはり使い勝手がいいですけどね(色はおかしくなっちゃったけど)。

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