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車選びのone more thing 2022 #009「親孝行なXC90のこと」

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改めてXC90です。 納車の時は「これが上がりの車だなぁ」としみじみ思ったものです。今でこそ慣れましたが、最初は持て余した5m×2mのサイズ、一方そのサイズがもたらすゆとりと優しいデザインにあふれた空間と、320ps/400Mnの強心臓。雪道安心のAWDにいざというときはミニバンにもなる7シーター(結局フル乗車することはありませんでしたが)。 omtがいっぱい詰まった車でしたし、今も非常に愛着を感じています。最近のBMWのデジタルガジェット感に強く惹かれますが、VOLVOは(言い古された表現ですが)北欧調のインテリアに心癒されます。同じ車であっても、似て非なる方向性であるが故に両ブランドともとても好ましく感じます。 今回、結局ランドローバーもAudiもメルセデスも見ることなく車選びは終わりそうですが、また別の価値を持つランドローバーはともかく、Audiとメルセデスはもういいかな、と。Audi Q4には新しい価値とデザインがあると思いますが、ICUのAudiはもういいです。Q7/Q5も古いし、Q8のデザインは不思議ちゃんだし。メルセデスもGLEクーペには惹かれますが、後席問題は解決できないし、もとよりメーターのイタリックかかったフォントが大嫌いなんですよね! さらにノペーーーっと広がるワイドディスプレイの間抜けなこと! 田舎臭いデジタルインターフェイスだ! あー言っちゃった、すっきり! 話がそれました。ただ、XC90も、主にデジタル方向でそろそろアップデートが必要な時期なんだと思います。購入当時は最先端のオートパイロットや安全性能、独創的なデザインのインフォティメントを備えていましたが、その後は他社もすごい勢いでこの分野の開発が進んでいますので、今では先頭ではなく先頭集団の一番後ろあたりになってしまっているかもしれません。 その先頭は間違いなくBMWでしょう。F系の最後あたりからG系までいろいろと部品共通化も進んでいる一方で、肝心のデジタル性能はどれも高くなっている印象があります。今がiDrive7.0、次のiシリーズから8.0とアップデートも着実に行われています。テスラあたりと真っ向勝負の構えなんでしょうね。 その点、VOLVOは水面下ではいろいろと開発が進んでいるのかもしれませんが、オーナーとして新しさを感じることはついぞなくなってしまいました。Googleインフ...

車選びのone more thing 2022 #008「伏兵現る」

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今現在、XC90の「現実的な」リプレイス候補足りうるのは、レスオプション満載のBMW X4 xDrive 20d M Sportのみ。あー、それって当初から掲げていたone more thingが一個もなくて流れと惰性だけでする車選びだなー、と。さらには、家族から起こるであろう後席低狭問題の割には、得られるデザインの優位性もX6に比べれば今一つ……。 X6にしてもタッチレス? ディスプレイや納期の問題、そもそも後席低狭問題は同じように孕んでいるわけで…… 今回の車選びは終わりかな、と思いはじめました。 「まだ2Fはご案内していませんでしたね」と、レスレス見積もりに落胆する私に声をかける営業氏。商談をしていた1FショールームにはX4、X3に加え、4のグランクーペに1、3、5とほぼほぼ売れ線と推し車種が展示されています。そしてこのディーラーの2Fは「売れ線じゃないけど在庫しておいた車」と「BMW Japan割り当ての車」が展示されているスペースになっています。なのでiX3も2Fに展示されています。 「6気筒をとおっしゃるので、ご希望ではないかもしれませんが…」 と、案内された2Fには! 伏兵現る! ですよ! 全長5,165mm、全幅2,000mm、全高1,835mmの堂々たる体躯をツインターボ仕様のディーゼル+マイルドハイブリッドで駆動するX7 xDrive40d M Sport。今回、X5 40dのプレスリリースをきっかけに始まった車選びの、これこそこの手があったか、かつ最後の伏兵、ではないでしょうか。 後席低狭問題? X6とは違うのだよ、X6とは! 在庫! 目の前にあるじゃないか!!!!!

車選びのone more thing 2022 #007「レスレス問題」

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さて、ちょっと話題を変えて、最近の半導体不足がもたらす車業界の状況についてです。 そもそも車検が1年先のXC90の乗り換えであれば、2023モデルのうわさが聞こえてくる夏から秋以降でも十分間に合うはず… ですが、最近の半導体不足の状況を考えると、今のうちから欲しい車と仕様を決めておかないといけないのでは? と、思った次第。そんなわけで、X6とX4の概算見積もり(X4は在庫車の20d)を作ってもらいました。外装と内装の色は「お客様のオーダーだと在庫も生産見込みもおそらくございませんので、無難な形で見繕いました」とのこと。うーん、カタログのコンセプトカラーはやはり特殊なのか。 こちらがX4 20dのメーカーオプションです。「デジタルキー ナシ 32Z -10,000」は「半導体不足で欲しくても付けられないのよ。その分マイナスしとくね」の意味となります。「マイナス金額」の多いことよ! デジタルキーとはBMWの説明によれば、下記の通り BMW デジタル・キーは、あなたのスマートフォンをクルマのキーに変えます。 My BMW Appでデジタル・マスター・キーを作成するだけです。 スマートフォンを使って、BMWのアンロック、ロック、スタートを便利に行うことができます。 「承認されたiPhoneかApple Watchがキー代わりになっちゃうぜ」という、なかなかガジェット感あふれる機能です… が、半導体不足のあおりでしょうね、ナシ、つけられないから値引き、です。688は何か聞きそびれましたが-77,000なので、それなりの装備なのでしょう。そして目を引くのが「スマートホンコネクト -62,000」ですかね。これはワイヤレス充電機能とBluetooth、USBインターフェイスなどがついた、ある意味とても重要なオプションです。これも「ナシ!」。 この辺の事情はメルセデスも同様みたいで、ワイヤレスチャージングのオプション及び標準装備設定が停止されてますね。そういえばVOLVOでもリアのパワーハッチやキック式リモコンがレスレス個体が増えてきたそうな…。 さらに、こちらはX6です。「ジェスチャー・コントロール -41,000」さらには「センター・ディスプレイ ノ タッチ・ -50,000」 「この センター・ディスプレイ ノ タッチ・ 」のマイナスオプションてもしかして? 「はい、センター...

車選びのone more thing 2022 #006「VOLVO XC40 Recharge Plug-in hybrid T5 Inscription」

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BMWディーラーを訪れる前に、以前より興味のあったXC40の試乗をしてきました。友人のNow Carですし、家族所有のGolf 7リプレイスにもちょうどいいサイズ感とデザインだし、もしかしてPHEVの出来が出色ならXC90のリプレイスになるんじゃない? といったいろんな感情がこもっての試乗です。 VOLVOのディーラはXC90を買ってから1年ほどして県内に、それも徒歩10分の所に突如オープンしました。アクセス最高だし、店内も広いし、ホスピタリティもいいしで定期点検などでまったりお邪魔することが多い場所です。 が、サービス客ということもあって営業氏とのコンタクトはこれまでなく、VOLVOのRechargeモニターキャンペーンに応募したところ、初めて営業の方から電話をいただき、当初予定していたXC60ではなくXC40で試乗をお願いしました。XC60はね、XC90購入時にくまなく比較検討し、結果「ないわー」の結論が出ていますし、ほぼほぼXC90と比較してomtが見当たらないし、PHEVは高いしで、最初から眼中にありませんでした。 さて、そのXC40 PHEVです。短い試乗ではありますが生活圏を普段通り走らせていただき、ほぼほぼネガポジはつかめたかな、と。 いいところ。 サイズとデザイン 実用的なPHEV 相対的な意味での価格 わるいところ。 室内のしつらえ 乗り心地 not AWD サイズとデザインは重い革靴からスニーカーへみたいな(VOLVOの人も言ってましたね)感じなので、これはポジティブにとらえる多いところ。XC90購入時には7シーターのニーズがごくたまにあったので、選べませんでしたが、今ならこのサイズで十分です。デザインもBMWのX系が縮小コピーなのに対して、各クラスがそれぞれのコンセプトでデザインされてますので、なかなかに好ましいところです。個人的なイメージはVOLVOのデザイナー氏のいう「ブルドック」そのもの。 PHEVのシステムもよくできており、モーターとエンジンの協業具合はモニターを見ないとわからないぐらいスムーズ、かつ低速のモーター加速が気持ちいい。バッテリーの充電さえしておけばリッター10kmぐらいは走るのではないかと、妄想。 価格はInscriptionの高いほうで649万円、安いほうで599万円。クラスは違うので当然ですが、X3/4あたりよりも相対...

車選びのone more thing 2022 #005「BMW X3」

 X4のサイズ感、後席の使い勝手、納車状況などを考えると、今回の車選びにおいてはちょっとなしかな、と。6気筒が選べないのであればそもそもomtが一個もありませんしね。であればノーマークだったM40dが設定されているX3か? などと考えながら、近くに展示されたX3 20dの内外装をチェック。 X4と比べればいい乗降性、X4と比べれば広いヘッドクリアランス。以上。 とても実用的。ただし、デザイン的には一番買いたくないのがX3。X3って初代(E83)の攻めたデザインはなかなか素敵だったのですが、それ以降はとてもコンサバティブでBMWのSUVの中でもあまり個性のない、キドニーがなければ「どこの車?」的なデザインになってしまったのがとても残念です。X5の次を受け持つ出来のいい次男坊。そつなくいろいろこなすけど、もう一つキャラが立ってない、みたいな。X1と遠目では区別がつかないのもマイナス要因かな。 iX3も展示されていたのですが、FRのBEV、そういう意味ではQ4と同じですが、Q4はBEVの夜明けを感じさせるディメンジョンとデザインですが、iX3のBEVらしいデザインの要素は閉じられたキドニー以外にはなく、X3同様まったく魅力を感じません。せめてAWDでこの価格帯であれば、そこそこいい試合ができそうですが、そこは望むべくもなく。ディーラーの社長さん、営業氏も「どうやって売りますかね…」とため息交じりの一台のようです。 X3に関してはそんな状況なので、M40dの在庫チェックや見積もりはパスです。

車選びのone more thing 2022 #004「BMW X4」

その日のディーラーに展示されていたのはX3、X4に新しい4のグランクーペにiX3(他に1、3、5などなど)。目当てのX6は納車待ちの整備前のものが1台バックヤードにあるのみ。 まずはX4です。前に座って、後ろに座って……。 うーん、なんていうのか、あまり引きを感じないじゃないですか。マイナーチェンジ後のモデルでiDrive7仕様となっているので、iシリーズを除けば最近のモデルとそん色はないはずなのに、何かが物足りない。まず、全体に小さく見えるサイズに違和感が。 X4。 全長 4,765 mm 全幅 1,920 mm 全高 1,620 mm XC90が下記の通り。 全長 4,950 mm 全幅 1,960 mm 全高 1,775 mm 単純に数字で比較すると、全長で-185mm、全高で-155mmですが、さらに全体のシェイプも絞られているのもあって、さらにスマートに見えます。その辺がX4の立ち位置なのでは承知しつつも、実物を目にすると、これじゃない感が。X4は走っている姿を斜め後ろから見るとすごくハッとするのですが、実際間近で見るとそのスタイルに少し物足りなさを感じる次第です。 その点X6は、下記の通り。全体のボリューム感が2回りほど違う感じです。 全長 4,945 mm 全幅 2,005 mm 全高 1,695 mm 運転席のポジションを合わせてみますが、SUVらしい見晴らしよりも、予想通りちょっと背の高いクーペ的な視界になります。前もしかり、特に後方視界が。そのまま後席に移動しますが、お尻を落として首を45度ほど曲げないと乗り込めないルーフの低さと、背筋を伸ばすとほぼなくなるヘッドクリアランス。こちらは想像以上にタイトなものでした。後席は日常的に家族が乗り込むので、この乗降性とヘッドクリアランス、そして低く落とされたシートゆえの視界の悪さは… 家族のクレームの種になることは必定。 納車状況を聞いてみるとM40iはほぼ望み薄、20dなら在庫ありとのこと。ふむ。 そうそう、X4のリアリッドってプロペラマークを押すと開くんですね。あれはかわいいかもしれない。

車選びのone more thing 2022 #003「古巣のBMWへ」

 さて、いろいろと前説を書き終えたので、本題というか行動開始です。 選んだブランドはBMW、メルセデス、ランドローバーなのですが、悲しいことにランドローバーはお隣の県までいかないとディーラーがないので、いったんランドローバーは忘れることにして…。 一番近いのはメルセデス・ベンツのディーラーなのですが、ずいぶん前に一度GLKと旧C Classを見に行っただけで、ほぼほぼ一見さんという状況もあって、なかなか敷居が高いですね。ましてやコロナの渦中でもあり、これまでみたいに「通りがかりにカタログもらいに来ました」的なアクセスができるのかどうかも不明。通りがかりのショールームを見ると、GLEもGLEクーペも展示はないようです。 なので最初に行ったのは、旧知のBMWディーラー。と、この辺の行動体系から、今回の車選びはあんまり積極的じゃないな、と自分でも感じる次第。VOLVOのXC60はわざわざ隣県まで越境して見に行ったというのに… 平日の午前中なのもあって、ディーラーにはお客さんはおろか、営業氏もおらず、展示してあったX4にフラフラ近づいていくと、受付のお嬢さんが声をかけてくれました。「X6とX4に興味があるのでカタログをください」と告げ、展示車を見ていると、年配の男性が近づいてきます。 「すいません、今、営業が出払っておりまして」と、差し出された名刺の役職は「代表取締役社長」。 ちょうどX4の運転席の具合を確かめていたところだったので、「座ったままで失礼します。わざわざご丁寧に…」などと、挨拶を交わし始めたところで、「あれ? 社長さんって、最近変わられた?」 「あれは親会社でして、わたしは雇われ社長です」 ああ、なるほど。このディーラーは、輸入車販売やエネルギー系の事業を手掛ける企業グループの子会社でした。 「昔、〇〇さんにお世話になったんですよ」と、旧知の営業氏の名前を出したところ、 「〇〇ですか! 彼は私が面倒見たんですよ!」 そんな感じで共通の知り合いの話題に興じつつ、過去に3台ほど3シリーズを購入して、今はVOLVOに乗っている話などに及ぶと、「ぜひBMWに戻ってください! 期末ですし頑張ります!」と社長に厚く言われてしまった私の明日はどっちだ。